月刊花火句会

花火句会は2004年夏、花火シーズンの真っ只中で発足しました。 集まったのは、当時40代から60代の10名余り、全員がそれまで俳句なんぞ作ったことがないというど素人ばかり、それでも俳人山口勝行氏の指導を得て、月1回の句会、年1~2回の吟行を行っております。 句会は、参加者が事前に用意した兼題1句を含む当季雑詠5句を提出、全員で選句します。 選句された句は、入点句として、次回の会報で発表されます。 会員による選句とは別に、山口勝行氏選の優秀句(1、2句)は、山口賞となります。 句会後には、自由参加で懇親会もあり、当日の会員の句を褒めたりけなしたり、まさに議論百出です。

2017年05月


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その② 加藤小麦


●春の句


1、物の怪の体温上がる春の闇


2、自転車に入れる空気も春の色


3、朧夜や和菓子の箱に指紋あり


4、春塵や改行なしの無駄話イメージ 2


5、春立つや切り株に置くスヌーピー


6、口笛に少し揺れたる春の月


7、雛段にリカちゃん人形同席し


8、眼福の時ゆったりと雛の間に


9、三月やグッドバイから始めよう


10、芽吹くもの大地起こして発光す


11、スカートは水玉模様春の風


12、甘茶寺自転車漕いで和尚来る


13、春愁や三日に一度爪を切る


14、掌に乗るオルゴール春の風


15、叱られて泣きながら吹くしゃぼん玉


16、たんぽぽをお手本にして服を着る


17、啓蟄や色とりどりのベビー靴


18、春愁やすぐに忘れるパスワード


19、猫の恋ブロック塀に始まりぬ


20、この壁はフィクションである春の闇


21、恋猫を眺めやる犬何事ぞ


22、春疾風ワゴンセールは早仕舞


23、このごろは涙もろくて春の星


24、春嵐ポテトチップの大袋




●夏の句


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1、端午の日ぱんと鳴らしてシーツ干す


2、真紅てふ色に幅あり薔薇の花


3、薔薇咲いて真珠のように雨を置き


4、なめくじら今日のノルマを進み終へ


5、水の星にふさわしきものなめくじら


6、ラムネ抜き風ある場所に案内され


7、打ち水をお地蔵様におすそ分け


8、子に請われ作る激辛夏カレー


9、裏側のヤモリを映すガラス窓


10、流れゆく雲わしづかむ夏休み


11、ふるさとを語ればいつも鮎自慢


12、天然とメモ書きありて鮎届く


13、空洞を抱きつつ強気夏大根


14、軽トラに山盛り西瓜橋渡る


15、てっぺんが待ち合わせ場所毛虫行く


16、怪談を一緒に聴いているヤモリ


17、部活去る君に餞西瓜割


18、大仏のパンチパーマに夏兆す


19、この部屋に集まっている西日好き


20、ちょっとだけいいことあって星月夜


21、雨だれに宙返りする青蛙


22、まごの手でスイッチ入れる扇風機


23、ソーダ水気の抜けるまで長話




●秋の句


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1、秋風をつかんで放す赤ん坊


2、爽やかや真白き母のかっぽう着


3、裏窓や犯人はここ秋の蝶


4、脳天の引っ張られゆく秋の空


5、すすき野に風の在処を教えられ


6、あんパンを少し焦がして獺祭忌


7、曼珠沙華賽の河原に五万本


8、秋澄むや獣らの道新しく


9、捨て案山子初めて空の青さ知り


10、朝露は月の落とせし涙とも


11、豊かなる秋の王国サラダバー


12、噴火して世界全体曼珠沙華


13、名月に雲のはしゃぎて右左


14、犯人はきっとこの人長き夜


15、秋の海夕日どぼんと浸りゆく


16、皆に声かけられている返り花


17、星月夜行きたい国を言ひ言ひて


18、夕紅葉おかめ大勢居て平和


19、一族の童顔並ぶ盂蘭盆会


20、老木を励ますように松手入れ


21、秋高し骨と筋肉意識して


22、月明かりかわいさ余る鼻の穴


23、満月のシャッター街に犬走る




●冬の句


1、おでん屋の湯気に憩える一人客


2、着ぶくれて抱っこ抱っこの四頭身


3、星々に磨きをかけて寒旱


4、日なたぼこ皆無口でも満たされてイメージ 4


5、大寒やホットケーキを注文す


6、月光を抱きて育つ氷柱かな


7、野良猫の来て水仙の香を放ち


8、結界を張りて丸まるかじけ猫


9、冬帽子かぶる仕草の優しかり


10、凍星に名前をつけてまた明日


11、冬ざれて箸でつぶせぬものもらい


12、悴める手を励まして米を研ぐ


13、つぶらなる健忘症の雪だるま


14、勤務終え鮟鱇鍋に馳せ参ず


15、トナカイの参加している落葉焚き


16、末っ子と猫を退かせて煤払


17、湯豆腐やほど良い距離の老夫婦


18、マフラーを巻いて少女の人見知り


19、神棚に光届いて冬座敷


20、粉雪の街中にルビ振ってゆく




●新年の句


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1、初売りや南国果実山盛りに


2、覚めてすぐ言わねば忘る夢はじめ


3、蝉丸はみんなの十八番お正月


4、書初めの馬の字走りだしそうな


5、破魔矢売る巫女の指輪の薬指


6、フランスの曲馬団より年賀状


7、猿引きの猿のまなこの考え中


8、入れ替えたはずの心と寝正月


9、初詣様式にある佳き心


10、買初めの母免税店を梯子せし







伝言板


第68回熱田まつり献納俳句募集要項


1.作品内容・・・熱田神宮嘱目吟
(原則として熱田神宮を参拝して、目に映ったこと感じたことを詠む。遠方の方は例外として、近くの神社を参拝して、目に映ったこと感じたことを詠むこと。)

2.締切・・・6月8日(木)必着
尚、6月5日(月)熱田まつりの当日は、境内の受付所へご提出下さい。

3.選者・・・小串和夫・金森直治・山口勝行(敬称略)

4.応募方法
1人3句以内(但し、神前披講にふさわしい句で、未発表のもの)とし、備え付け用紙又はハガキに楷書で明記して下さい。住所、氏名にはフリガナを附し、小・中学生の方は学校名、学年も記入して下さい。境内常設投句箱へ直接投句又は下記宛先へ郵送して下さい。
尚、献句については全て熱田神宮へ奉納致します。

5.宛先
〒456-8585 名古屋市熱田区神宮一丁目1番1号
熱田神宮宮庁内 献納俳句係
☎052-671-4154



月刊花火句会 これからの刊行予定


6月17日:2017年6月号(155号)
 『6月定例句会(6月10日)報告

6月29日:2017年6月増刊号(156号)
 『自選100句』シリーズ
  その③ 深井沓九郎


句会の予定 


【日時】 2017年6月10日(土) 18:00~
【会場】 金山アカデミーセンター4F
【兼題】 『田植』を含む当季雑詠5句



投句の受付 


◆投句料は不要、投句される方は、メールにてお願いいたします。
◆作者名は本名でも俳号でもかまいません。
◆投句数は5句でお願いいたします。
◆締切りは6月8日(木)とさせていただきます。
◆投句いただいた作品の内、句会での入点句は、次回のブログにて
  発表させていただきます。
◆受付メールアドレス:haikuhanabikukai-aichi@yahoo.co.jp




























イメージ 1
【日    時】 2017年5月14日(日)
【出 席 者】 勝行先生、仁誠、信史、藻六、三枝、智昭、夏子、小麦、一筋、沓九郎
【投 句 者】 U太
【吟    行】 聚楽園(東海市)
【句会会場】 志げ家(東海市)



午前9時半、金山駅名鉄改札口に集合、河和行きの準急電車に乗って目的地である東海市の聚楽園に向かいました。所要時間は15分程度、運賃350円のごくごく近場。ちょっと郊外へといった感じです。
聚楽園といえば大仏ですが、この大仏、実際に間近で見た人は少なかった。はるか昔、小学生時代に遠足に来たという人が3人いましたが、内1名は、「全然憶えとらん」。残り2名もうろ覚え。ま、人間、半世紀前のことなんてそんなもの。20年前の3年間、名古屋と常滑を結ぶ産業道路を毎週末車でぶっ飛ばし、遠くから大仏を見ていたという某でさえ、「近くまで行ったことはないなぁ」。
駅に降りるとすぐ目の前が聚楽園。緑につつまれた小高い一帯。その若葉の青々とした森の上から大仏が顔をのぞかせていました。丁度布団から首を出した感じ。やっぱり、デカイ! 入口に大仏の由来が書かれた看板が。それによると山田才吉なる人物が1927年に昭和天皇の御成婚を祝って建立したものとか。高さは18.79m。それ見てメンバーの中から、「90年前かぁ、結構いっとるやないのォ」の声。8世イメージ 2紀の奈良や13世紀の鎌倉には及ばないけど、90年前ですよ、90年。立派なものです。少なくとも、戦後、成金が各地でぶっ建てた観音像やマリア像とは違うんであります。
入口からはまず急な坂道があって、それを行くとすぐに林、その両側には樹木が生い茂り、新緑の季節ならではの若葉の香りでむせかえるよう。近隣の工業地帯とは別世界。この対比も面白い。さらに進むと石段、その先には緑陰の左右に仁王像が睨みをきかし、それに護られて露座の大仏様が鎮座してござった。間近にするとド迫力、圧倒されます。露座というのは屋根のないということで鎌倉の大仏と同じ。ちなみに鎌倉大仏は高さ11.5mです。
イメージ 3一行はまずこの大仏前に集合、吟行後の集合時間と集合場所を確認していったん解散。それぞれがスマホや手帖を手に広い園内に散っていきました。はたして誰れがどんな名句(迷句?)を詠むか、興味津々です。


集合時間20分前になって予定にはないハプニングが。たまたま入った茶室「嚶鳴庵」、これがなかなか良い、和菓子つきの抹茶も安いと藻六から声がかかりました。で急遽全員集合。こういう時ってケータイってホント便利。この庵、枯山水の庭もあって静かで落ち着いた佇まい。そこの広い和室が、それぞれの思いを句にまとめるのに丁度良い場所になりました。(ちなみにこの嚶鳴庵(おうめいあん)では2ヶ月に一度、句会が開かれているそうです)


その後11時50分頃、本日の句会会場である和食の店「志げ家」さんのマイクロバスに乗り込みました。約5分でお店に到着、とろろの麦飯、お刺身、天ぷら、ビール、ハイボール、ノンアルコール、ウーロン茶などなど、食べつつ飲みつつの句会に突入しました。特にとろろ麦飯、これが旨かった。おかわりを頼む句友もいたほどでした。


最後になりましたが、この「志げ家」さんを紹介してくださったのは東海市にお住まいのIさん。鳴海時代の花火句会にはよく参加してくれていた人です。おかげさまでお店の方には、旨い料理と句会に格好な部屋を用意していただきました。御礼申し上げます。気が向いたら金山にもお越しください。


 
一席 


句友みな抱かれてをり楠若葉/小麦




二席 


大仏の形に避(よ)けて夏つばめ/沓九郎




三席 


牛蛙にわかに池の水動く/夏子




今月の入点句は特選句) 



山口勝行
お茶室へ誘(いざな)ふつつじ明りかな
緑蔭の仁王に懈怠ごころ断ち
群れ咲きて尚も寂しげ姫女苑
露座仏の膝下に遊び風五月
草木の名聞きつ教へつ苑薄暑


加藤小麦
大仏のパンチパーマに夏兆す
句友みな抱かれてをり楠若葉
大仏の肩凝りほぐす若葉風


深井沓九郎
大仏に話す幼子風薫る
山ツツジ愛でつ散歩の老夫婦
大仏の形に避(よ)けて夏つばめ
万緑の緑さまざまありにけり


山田夏子
牛蛙にわかに池の水動く
陽の差して水面に映る青もみじ
橋桁にもたれ卯の花風に揺れ
しなやかにムクの木揺らす五月風
薫風や螺髪(らはつ)のうなじ吹き抜ける


御酒一筋
くるぶしに血管浮かべ夏仁王
露座のまま仏は夏を九十度(たび)
花栗に迎え入れられ仏前(ほとけまえ)


河村仁誠
炉の煙ゆらゆら上がる駅薄暑
大仏や新樹の上の顔優し
九〇を迎ふ大仏花は葉に
新樹光人呼び寄せし嚶鳴庵


上田三枝
亀泳ぐ水面に注ぐ初夏の風
静けさの茶房の庭や夏近し


中谷U太
幸せを比べ合ひては夏木立
新緑の坂の葬式告知板


梶原信史
病葉を一葉透かし亀覗く
半眼の瞼の母の日方(ひかた)かな


増田智昭
とろろかけ旨さ百倍麦の飯
母の日に妊婦見守る慈眼(じげん)かな


原藻六
枯山水濡らし庵(いおり)の五月雨




山口勝行選評 



しなやかにムクの木揺らす五月風/夏子


薫風や螺髪(らはつ)のうなじ吹き抜ける/夏子



今回の吟行の最優秀句に2句選んだところ、たまたま同じ作者の句でした。ともに好天に恵まれた今日5月14日の、初夏のさわやかな風を詠んでいます。この時期、若葉の独特な香りを含んで、実にすがすがしいかぎり。添削を少し。上段の句は五月の風であれば(五月風)を(風五月)に。五月風という季語はありません。仏像の頭部の髪型である螺髪を詠んだ下段の句は、(吹き抜ける)を(咲き抜けし)に。上五の切字(や)との相関を吟味してください。


小麦の「大仏の肩凝りほぐす若葉風」「大仏の肩ほぐすごと若葉風」に。大仏が肩凝りをしていると決めつけるのはどうでしょうか。擬人法の問題もあります。(ごと)としてわざと曖昧にしました。


信史の「病葉を一葉(いちよう)透かし亀覗く」「病葉を一葉(ひとは)透かして亀覗く」に。(いちよう)と(ひとは)、微妙ではありますが、後者をとりたい。


「万緑の緑さまざまありにけり/沓九郎」、この句は「万緑の彩さまざまでありにけり」としました。(万緑の緑)と、緑が続くのを避けたいからです。


「静けさの茶房の庭や夏近し」の句が出されましたが「静けさの茶房の庭の薄暑かな」としました。(夏近し)であれば春の句となります。四月は春でいいのですが、五月はもう夏。初夏の季語を用いてください。同じく(夏隣)の句も出されましたが、この夏隣も晩春の季語で、夏ではありません。


「夏霞大仏担ぐ光背かな」の句。大仏の背後に光背のようにして夏霞がたなびいている図ですが、「大仏の光背となり夏霞」と添削しました。(大仏担ぐ)の(担ぐ)、この擬人法に疑問符です。




句会を終えてひと言 



特選にした「句友みな抱かれてをり楠若葉」。この小麦の句、これも吟行あってのこと。この満たされた幸福感、満足感、わが句会もずっと続くといいな、そんな気持ちにさせられた一句です。今日の昼ごはん旨かったなぁ。感謝です。わが一句「とろろかけ旨さ百倍麦の飯」。背景もクソもありません、ただただ、マイウ~ッのひと言です。 (智昭)


前日はすごい雨で心配だったのですが今日はピーカン晴れで暑いくらい。五月の気持ちの良い風に吹かれながら吟行の楽しさを満喫しました。とにかく新緑がキレイ、さまざまな種類の木が生い繁っていた。そんな園内を先生と一緒に回り、教えていただいた椋(むく)の木を早速句に詠んでみました。「しなやかにムクの木揺らす五月風」。特選に選んだのは先生の「露座仏の膝下に遊び風五月」。何といっても今日はさわやかな風、これが一番でした。いつも句会の最後に先生から今日の最優秀句が発表されるのですが、な、なんと、二句とも私の句でした。それまで1票も入ってなかったのに。驚き2倍、嬉しさも2倍! とってもハッピー。 (夏子)


姫女苑というのは北アメリカ原産らしいが、菊に似た白い小花が群れて咲きます。群れてはいるんですが、華やかさ、艶やかさはありません。ひっそりと控え目に咲く感じ。先生の「群れ咲きて尚も寂しげ姫女苑」が特選。名前が姫女苑というのも何やらいわくありげである。駅を降りて緩い坂道を上がると急な石段が現れた。両脇には新樹が重なり合っている。その木々が途切れた先にのぞいたのが大仏の顔。その顔が優しげであったことは新鮮な驚きでした。もっといかめしいというか、荘厳というか、そんな様を想像していた。「大仏や新樹の上の顔優し」が自信句です。 (仁誠)


駅から大仏前までの坂道や聚楽園の公園の中で子供たちの元気な声が響いていました。もう夏ですといっているよう。そこで「擦れ違う子供らの声夏隣」と詠んだら、先生から添削が。(夏隣)は夏の季語ではなく晩春の季語とか。そうでした、そうでした。今日は5月の半ば、もう初夏ですよね。失敗! もう手遅れだけど「擦れ違う子供らの声夏めく日」とでもすればよかった。特選にしたのは沓九郎の「大仏の形に避(よ)けて夏つばめ」、大仏を避けて飛ぶつばめの様子がいいと思った。 (三枝)


さわやかな五月晴れ。気持ちの良い吟行でありました。近いし、便利だし、大仏もありがたかったし、御飯もビールも美味しかった。やっぱ吟行は五月に限りますよね。公園内でヒメジョオンを見つけました。この花ってよく見るとかわいらしいんだけど、群れで咲いているとなんだかみすぼらしい…と、一緒に回っていた先生と話をしました。句会になって先生から「群れ咲きて尚も寂しげ姫女苑」の句が。ちょっとした会話からも句は生まれるんだなと思ってうれしくなりました。ここは愛知製鋼など「鉄の街」。そこに気持ちの良い新緑の聚楽園。大仏もさぞかし気持ちが良いことでしょう。そこで一句、「鉄の街大仏在りて風薫る」、これが今日のあちきの自信句でありンす。 (小麦)


禅定。瞑想にふける露座の大仏。何と開眼供養から90年とは。年月を刻んだ像のあちこちに奥深さを感じました。一筋の「露座のまま仏は夏を九十度(たび)」を特選に。半世紀前の小学生時代、遠足でここ聚楽園を訪れたようであるが、全く記憶にない。何か思い出すかと思ったが、それもなかった。よって今日は全く新しい体験。緑の木立、その向こうに大仏様の柔和な顔が現われた時はついつい合掌していました。その大仏のイメージとダブったのか、たまたま今日は母の日、ふと今は亡き母を思い起こし作句しました。それが「半眼の瞼の母の日方(ひかた)かな」です。 (信史)


最初「幾度の夏を過ごせし露座のまま」と作ったが、何と今年で大仏建立90年と言うではないか。そんならそれ、90を句の中に詠みこまにゃアカン。そこであれこれ苦渋の末到達したのが、今日の自信句「露座のまま仏は夏を九十度(たび)」。この句二人から特選をもぎとり高得点、苦労した甲斐がありやした。今日の吟行の焦点はやっぱインパクトの強い大仏さんをどう料理するか、そこにかかってる。それがしが選んだ大仏の句は、小麦の、「大仏の肩凝りほぐす若葉風」。みなさん、肩凝りほぐすなら私の治療院、各種保険取扱い、保健所にも届出済の「ハリのむしろ」でっせ。あぁ、いい宣伝になったわ、小麦にサンキュー! (一筋)


どべ、びり、どんけつであります。得点はたったの1点。11人中最下位。しかし別にいいんであります。わたくし奴、大仏様と同じで、とっくに悟っておりますから。今日の収穫は茶室「嚶鳴庵(おうめいあん)」 。園内をふらついていたら和菓子付抹茶300円の案内。安いやないかいと上がり込みました。これが意外によかった。座敷もよかったけど、そこから眺める庭もよかった。で「枯山水濡らし庵(いおり)の五月雨(さつきあめ)」の句。仲間からは「今日は晴れ、雨じゃない」「五月雨は梅雨時の長雨のこと、そんなんも知らんのか」の声。エッ、そうなの? まだ梅雨入り前、どうやら前夜の雨くらいではアカンらしい。それにしても最下位ねぇ、クソッ! 按庵がいたらこうはならなんだのにィ。 (藻六)


ヒューッと飛んできたつばめ、目の前の大仏さんにびっくり!! 頭を越えると、また元の高さに戻って飛び去っていきました。そこで、「大仏の形に避(よ)けて夏つばめ」。特選は一筋の「露座のまま仏は夏を九十度(たび)」。出来て90年、聞き流せばそれまでのことだけど、その間の世の中の移り変わりは物凄い。まるで隔世の感。それを黙って見守ってきてくれたんだね、大仏さんは。ありがとう。今日は句会から参加、吟行はGWに一人でやってきました。提出した5句はその時のもの。一人吟行も悪くないよ。 (沓九郎)




伝言板



第68回熱田まつり献納俳句募集要項



1.作品内容・・・熱田神宮嘱目吟
(原則として熱田神宮を参拝して、目に映ったこと感じたことを詠む。遠方の方は例外として、近くの神社を参拝して、目に映ったこと感じたことを詠むこと。)


2.締切・・・6月8日(木)必着
尚、6月5日(月)熱田まつりの当日は、境内の受付所へご提出下さい。


3.選者・・・小串和夫・金森直治・山口勝行(敬称略)


4.応募方法
1人3句以内(但し、神前披講にふさわしい句で、未発表のもの)とし、備え付け用紙又はハガキに楷書で明記して下さい。住所、氏名にはフリガナを附し、小・中学生の方は学校名、学年も記入して下さい。境内常設投句箱へ直接投句又は下記宛先へ郵送して下さい。
尚、献句については全て熱田神宮へ奉納致します。


5.宛先
〒456-8585 名古屋市熱田区神宮一丁目1番1号
熱田神宮宮庁内 献納俳句係
☎052-671-4154




月刊花火句会 これからの刊行予定


5月30日:2017年5月増刊号(154号)
 『自選100句』シリーズ
  その② 加藤小麦


6月17日:2017年6月号(155号)
 『6月定例句会(6月10日)報告




句会の予定 



【日時】 2017年6月10日(土) 18:00~
【会場】 金山アカデミーセンター4F
【兼題】 『田植』を含む当季雑詠5句




投句の受付 


◆投句料は不要、投句される方は、メールにてお願いいたします。
◆作者名は本名でも俳号でもかまいません。
◆投句数は5句でお願いいたします。
◆締切りは6月8日(木)とさせていただきます。
◆投句いただいた作品の内、句会での入点句は、次回のブログにて
  発表させていただきます。
◆受付メールアドレス:haikuhanabikukai-aichi@yahoo.co.jp








































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