HANABIリレーインタビュー その②
詩人の魂は深い井戸の中にありて、
酒ひと筋とはご法度の裏街道なり
インタビューアー 深井沓九郎(以下、沓)
答える人 御酒一筋(以下、酒)
沓 では、はじめますか?
酒 なにを?
沓 インタビューだがね。
酒 なんの?
沓 俳句のインタビューに決まっとるがね。あんた、な~んにも考えとれへんなあ。
酒 冗談だがね~。ちゃんとわかっとるよ。今日は深井沓九郎ちゃんが、わたくし御酒一筋に、「なんで俳句やるの」とか、「どんな句が好き」とか、「結局のところ、どうよ」みたいなことを聞くんでしょう。
沓 あんたが俳句をたしなむ理由とか、好きな句もええわ。それより最後の「結局のところ、どうよ?」というのはなにぃ?
酒 なにぃと聞かれても、インタビューに答えるのはわたしでしょう。
沓 そうだよ。だで、聞いとるわけだがね。
酒 そうだなあ、ま、結局のところというのはだね、「挙句(あげく)の果て」みたいなもんでして、挙句というからには、わかるでしょ。この辺からじわりと俳句の周辺に話は及んでくるわけだがね。
沓 挙句。連歌・連句の最後の七・七の句のことで、反対語としては「発句(ほっく)」。ここらあたりが、いわゆる俳句の始まりってことになるんですなあ。
酒 さすが沓九郎。わしの言いたいことが、ビシーッとわかっとるがね。
沓 わーしを、誰だと思っとりゃあす(と、鼻高々。ただし腹はぶっくぶく)。
酒 話を変えましょう。
沓 あれ?もう変えちゃうの?
酒 わしが俳句をやりでぇたのは、まんだ、こないだのことだわ。
沓 とは言っても10年はたつでしょう。
酒 10年なんか、こないだだわさ。その前からやっとる我が詩人の人生からすれば、ほん、こないだのこと。
沓 詩人、ときたか。
酒 詩人だわさ。
沓 なんで、あんたが詩人なの?
酒 詩を書くもんだで、詩人。一部は歌にもなって世間に出まわっているので、こちらは作詞家ってことになるのかな?
沓 とろくっさい歌ばっか作っているんでしょう。
酒 とろくっさいとは何だ、とろくっさいとは 君、言葉を慎みたまえよ。
沓 でも放送禁止になったでしょう、あの曲?
酒 なった。
沓 『おそうじオバチャン(※清水みっちゃんも絶唱)』ほか、『嫌んなった(※すぐる年の河合塾CMソング・故尾崎豊も絶唱)』、『10ドルの恋(※甲斐よしひろ・鈴木聖美も絶唱)』
酒 みんな、名曲だわ。カラオケでも、じわじわとヒット中。
沓 じわじわとはなにいじわじわとは。いったい何年かかっとるの? もう30年以上もたっとるでしょうが。
酒 あのねえ、君。言いにくいことはっきり言ってくれちゃてるけど、ところで俳句の方はいいの? そろそろそっちへ、話持ってった方がいいんじゃない。
沓 おっと、そうであった。わたくしともあろうものが、ぬかったわ~!
酒 で、私の俳句で印象に残っているのは、まず勝行先生にほめられた2句。ひとつは豊橋は「いもう湿原」への吟行の折に作った
「倒木のうろにこだます百千鳥」。そして、あとひとつが先ごろの、
「街道のしるべとなりし冬木立」。
沓 小麦さんが激賞した句は、なんだったっけ?
酒 「水仙八つウィーン少年合唱団」
沓 こうしてみると、なかなかの本格派じゃないの。ほかには?
酒 以下の2句は、とある句座にて絶賛の嵐。
「ぬか漬けを揺り起こしたる朝曇り」と
「万物を肴に酌める秋の酒」。
沓 もう、ここらあたりにくると、御酒一筋さんの面目躍如たるものがありますなあ。
酒 うふっ。ですかね?
沓 では、一筋さんの自信の1句を聞いて終わろかな。
酒 ご披露いたしましょう。
「ご法度の裏街道にも春爛漫」
沓 あ~、こりゃいかんわ
酒 なにがあ??
※以上
次回は御酒一筋が加藤小麦にインタビューします。
次回の予定
【日 時】 2012年3月10日(土)
【会 場】 こどもNPOピンポンハウス
【兼 題】 『霞(かすみ)』を含む当季雑詠5句
飛込み参加大歓迎!!
◆参加ご希望の方は、兼題1句を含む当季雑詠5句をご用意ください。
◆事前のご連絡は不要です、当日会場に直接お越しください。
◆参加料は1000円です。
投句の受付
◆投句料は不要、投句される方は、メールにてお願いいたします。
◆作者名は本名でも俳号でもかまいません。
◆投句数は5句以内でお願いいたします。
◆締切りは3月8日(木)とさせていただきます。
◆投句いただいた作品の内、句会での入点句は、次回のブログにて発表させて
いただきます。
◆受付メールアドレス:haikuhanabikukai-aichi@yahoo.co.jp