HANABIリレーインタビュー その⑦ 
 
 
 増田による恵薄インタビュー 
 
 
 7月某日、 
 名古屋城のお堀内にある某新聞社の喫茶室にて。 
 
 
増田 いきなり大先輩にすみません。(緊張しながら)俳句に対する考え方というか、姿勢のようなものはあるのですか?
 
軽薄 特にないけど、気にかけていることはあるよ。それは「難しい漢字や用語、言い回しなどは使わない」ということ。よく「軽薄のは小学生が作るような俳句だなあ」とか言われるけど、「ウルサイわい」と言いたい。だいたい、辞書を引かないと読めないような漢字は使わんでほしいワ。季語事典を引っ張り出さないと分からないような用語もね。もっともこちらは、字余りなんかでやむを得ず使う場合は別だけどね。
「俳句は平明に叙す。」山口先生の教え通りだね(笑)選句の時も、難しいのはハネちゃう!
 
増田 好きな俳人とか、好きな句、あるいはお気に入りの自作の句とかはおありですか?
 
軽薄 どれもないね。だいたい俳人って松尾芭蕉と正岡子規、それと山頭火ぐらしか知らない。しかも句もそれぞれ1〜2句ぐらしか知らない。新聞なんかの俳句欄も見ない。自作も大半が覚えていない。だから同じような句を何度も作ってると思う。
最近、評判の良かったのは、
「あの柿が まだぽっつりと 残ってる」かな。
 
増田 確か、昨年の11月のですよね。自分が、初めてお伺いした「花火句会」ですので、よく覚えています。あの句会をきっかけに、「俳句」を始めようと思いました。ある意味、私を「俳句」にいざなってくれた句ですねー(大きくうなずき、遠い目
 
恵薄 句会の仲間では、「小麦さん」の句がすきだねええ。視点がまったく異なって面白い。
 
増田 私も同感です。小麦さんの句を、やはり自分もつい選句してしまいます。
 
増田 俳句はいつ作られるのですか?
 
軽薄 原稿と同じで締め切りが近づかないと取りかからない。だいたい句会のある週の初めになると、気分がドヨ〜〜ンとなって、重い口調で「今週は句会がある。俳句を作らなくっちゃ」とつぶやいて始まる。おもな句作の場所は近所の公園。手にボールペンとメモ用紙を持って、ぶつぶつ言いながらひたすら歩く。公園で、時々立ち止まって何か書いたり指折り数えたりしてる不審なオヤジを見たら、それはワタシです。内容はその公園で見たものや過去にさかのぼって「そういえば以前、あそこでこんなものを見たなあ」で始まることが多い。でもって、最後に推敲するのは句会の当日。七転八倒しながら、のたうち回って何とか俳句の形にする。完成するのは句会の直前が多い。だから投句はできない。
 
増田 どうして句会に入られたのですか?
 
軽薄 「句会作りたいけど、頭数が足らないから入ってよ!」と言われたから。特に俳句に興味や関心があったからじゃないよ。句会の後の雑談が楽しいので、続いてるだけ。最近は畑仕事のせい(?)で、なかなか参加しないけど。
 
増田 (皆さんを代表して)ぜひとも、またご参加ください。恵薄さんの「シンプル」で、我々にもわかる「俳句」が無いと、寂しいですよお。
「平明に叙す」派です、私も(汗。というか、自分にはそれしか作れない。
 
増田 花火句会について
 
軽薄 これからも今のまま続くんじゃないの? わいわいガヤガヤ、お互いに非難罵倒し合いながらね。でも花火句会は山口先生がいるから、何とかまとまってると思う。先生がいなかったら、あっという間に空中分解して解散してるね、個性派が多いから。ワタシ? 俳号の通り、相変わらず、フラフラ、たらたら続けてると思う。でも多分上達しない。欠点を指摘されてもすぐ忘れちゃうし。普段は俳句のことなど頭にない。誰かが「俳句脳」なんて言ってたけど、そんなのまったく分からないよ。ところで、このインタビューまだ続けるの? あれ!向こうからやって来るのは、オレの句を「まるで小学生の句だ」といつも罵倒する沓九郎じゃないか! 顔を会わせたくないから、オレはもう帰るぞ!
 
 逃げるようにして軽薄は新聞社を後に。こうしてインタビューは唐突に終わることとなった。

 
増田 そんな恵薄さんですが、山口先生より購入した「日本伝統俳句カレンダー」を、トイレに貼って、いつも目をやっているとのこと。そんなことも、微塵も見せずに、我々初心者の心をつかむ句を詠んでくれるのが、恵薄さんの魅力です。また、句会に顔を出して下さい。(と、去りゆく恵薄さんに心の中でメッセージを送りながら、暑いのに都心までご来訪いただいたことに感謝する増田でありました。)
 
 次回は尾曽恵薄が岡田参茶にインタビューします。
 
 
 次回の予定 
 
【日 時】 2012年8月19日(日) 18:00~
【会 場】 こどもNPOピンポンハウス
【兼 題】 『朝顔』を含む当季雑詠5句
 
  飛込み参加大歓迎!!  
 
◆参加ご希望の方は、兼題1句を含む当季雑詠5句をご用意ください。
◆事前のご連絡は不要です、当日会場に直接お越しください。
◆参加料は1000円です。
 
 
 投句の受付 
 
◆投句料は不要、投句される方は、メールにてお願いいたします。
◆作者名は本名でも俳号でもかまいません。
◆投句数は5句以内でお願いいたします。
◆締切りは8月17日(金)とさせていただきます。
◆投句いただいた作品の内、句会での入点句は、次回のブログにて発表させて
  いただきます。
◆受付メールアドレス:haikuhanabikukai-aichi@yahoo.co.jp
 
 
 お知らせコーナー 
 
例年通り区民(名古屋市緑区)文芸集に出品しますので、会員、投句者の皆さん、よろしくお願いします。一人二句、次の句会(8月19日)に持参するか、8月17日までに事務局へメールにてお送りください。この一年間の作品であれば、季題は問いません。                              (月刊花火句会事務局より)
 
◆受付メールアドレス:haikuhanabikukai-aichi@yahoo.co.jp